与信限度額の管理
取引先が増え、事業が拡大するのは企業にとって喜ばしいことです。その一方で、代金が回収できないと倒産リスクを招くこととなります。そのような事態を避けるために、信用リスクを管理しましょう。
- 信用リスクを管理する
- 「与信限度額」とは?
- 与信限度額をシステムに設定する
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1.信用リスクを管理する
新規顧客を拡大するのは、営業や販売担当の大きな仕事です。一方で、新規の取引先がどのような条件で取引するのか、確実に代金回収ができるのかを把握しておくことも重要です。また、取引実績がある相手が倒産するなどして、売上が回収できなくなることもありえます。そうした債権が回収できず損失が発生する恐れを「信用リスク」と呼びます。
この信用リスクの管理は、経営企画部門、財務部門、経理部門と専門の部署が連携して担当します。部門が分かれていない中小規模の企業では、一般的に経理担当者が仕事の一部として行います。
信用リスク管理は、具体的には図1のように信用調査、与信管理、日常管理を行います。
信用調査とは、取引をしても大丈夫なのかを判断するための調査で、取引が始まる前から行います。販売や営業部門からの情報だけではなく、取引会社の財務情報を入手したり、業界での動向を調べたり、調査会社などの格付けを確認したりして、多面的に取引のリスクを分析します。
2.「与信限度額」とは?
信用リスク管理の2つ目の「与信管理」とは、取引先に対してどのくらいの取引が可能なのかを見極める作業です。
たとえば、100万円の商品を販売して売掛金が回収できなかった場合、利益率が10%とすると、1000万円の売上があげなければ損失の穴埋めができません。回収できなかった場合のリスクを考慮して、取引の限度を決めておくというわけです。
この金額までは売上債権を発生させても可能という金額を「与信限度額」と呼びます。与信限度額は、図2のような情報から、取引先ごとに設定します。
与信限度額の設定のほかに、信用リスクを管理するために、日常管理としては、危険な兆候がないかも把握しておきます。取引条件に沿って支払が滞りなく行われているかどうかに加えて、販売、営業担当者にも、取引先に変わったことがないかを定期的に確認するとよいでしょう。
3.与信限度額をシステムに設定する
取引先の与信限度額を設定したら、販売管理システムにも設定しておくとよいでしょう。売掛金が限度額を超えていないかを、確実にチェックできるようになります。取引の状況によって売掛金の額が変動しますから、回収状況と合わせて把握しておけば、信用リスクが効率的に管理できます。
SmileWorksの販売管理機能では、「販売」画面から「得意先」を選択し、取引先の設定画面で、与信限度額を設定することができます。
信用リスク管理では、このほか債権が回収できなくなった場合にどう補填するかも決めておきます。
リスク管理は、転ばぬ先の杖を準備することに通じます。取引前の段階から日常業務で、さらに万一の場合も考えた管理をしておくことが重要です。
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