四捨五入?販売管理の端数処理
企業の取引で見積もりしたり、請求したりするときに気をつけたいのが、合計金額の1円未満の「端数処理」です。端数処理が異なると、金額が違ってくる場合があるので注意が必要です。取引先に合わせて、正しく処理しなくてはなりません。
- 端数処理の注意点
- 処理方法で違ってくる金額に注意する
- 販売管理システムで設定しておく
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1.端数処理の注意点
計算した結果に端数が出るのは、消費税の計算です。例えば、190円の品物を外税計算で購入する場合、消費税は以下のように計算されます。「0.84円」の端数がでます。
198 × 0.08 = 15.84 円
個々の取引では、消費税の端数は切り捨て処理されるのが一般的です。 従って、消費税は「15円」です。
消費税計算は、「四捨五入」や「切り上げ」でなく、「切り捨て」処理と覚えておきましょう。
2.処理方法で違ってくる金額に注意する
取引で気をつけたいのが、仕入や販売の際の消費税の計算方法です。
企業間の取引では、後から請求する「掛け売り」を行います。そのときの金額の端数の処理は、取引先との間で決められるようになっています。四捨五入、切り上げ、切り捨てのいずれの端数処理を行うかは、企業によって異なります。
特に、消費税の計算方法について、請求書ごとなのか伝票ごとなのかは、取引条件でお互いに決めています。
図2のように、198円(外税)の商品を95個販売したとします。伝票ごとで消費税切り捨てならば、消費税は1,502円となります。
198円と225円のどちらも外税の商品をそれぞれ95個と37個販売し、請求書を起こしたとします。消費税は合計の8%ですから、2,176.72円となります。
この端数を四捨五入、切り捨て、切り上げにするかは、自社と取引先での取り決めで処理します。切り上げの場合は、「2,176円」となります。
伝票ごとに計算すると、255円の商品37個の金額は8,399円。消費税は671.92円と計算できますから、切り捨て処理をして671円になります。
2つの商品の消費税、1,504円と671円を合算すると、2,175円。
合計金額から消費税を計算して切り上げた場合は2,176円ですから、金額が1円異なってしまうというわけです
このように端数の処理によって合計金額が異ならないように、端数処理のルールを決めて計算します。
3.販売管理システムで設定しておく
取引先との端数処理のルールを決めたら、販売管理システムで設定しておきましょう。請求の都度、調整しなくても取引条件に合わせた端数処理が確実にできます。
クラウドの販売管理システム、SmileWorksの販売管理機能では、図3のように仕入れ先、販売先ごとに「端数処理」を、「四捨五入。「切捨て」「切上げ」のいずれかに設定できます。
手計算や表計算ソフトで計算していたら、取引先ごとに計算方法を変えなくてはならず、面倒です。 正確に売上を計上し、仕入れの金額を把握するためにも、新たな取引先が出来たら端数処理の方法を確認して、販売管理システムで設定しておきましょう。
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