期末処理と各種帳簿作成
企業の業績の整理である、決算では各種の帳簿を作成します。決算業務の目的と、作成される各種の帳簿を理解しておきましょう。 また、会計システムでは、期をまたがったデータ処理に注意を払う必要があります。期末処理について解説します。
- 決算業務の目的と各種帳簿類
- 期末処理と期締め処理
- 翌期準備と留意点
1.決算業務の目的と各種帳簿類
企業会計では、会社の取引をある期間で区切って計算します。一般的には1年を「一会計期間」とする年次決算を行いますが、半期ごと、あるいは四半期ごとに区切って決算をまとめる企業もあります。
その企業の会計期間で区切った業績を確定することが、決算業務の目的です。
確定した業績は各種帳簿を作成して整理します。年次決算業務では、主に次のような帳簿を作成します。
年次決算で作成する各種帳簿類
- 貸借対照表
- 損益計算書
- 株主資本等変動計算書
- 内訳書
- 法人事業概況説明書
SmileWorksの財務会計機能では、図1のように「会計」画面から出力したい決算の帳簿を選択して作成します。
作成した決算書を印刷して使うほか、データをCSVファイルとして出力し、必要に応じた書類に形式を整えて利用することもできます。
2.期末処理と期締め処理
決算の帳簿作成には、会計期間で期を区切って集計します。
しかし、実際の取引では掛売り、掛買いになっているので、代金の支払いが期をまたぐことがあります。
また、サービスの利用料などでは、1年分の費用をまとめて支払うこともあるでしょう。そのため決算では、どの会計期間で処理をするのか整理をする必要があります。前受収益、前払費用、未収収益、未払費用として、整理していきます。
整理をしたら、決算を確定します。会計システムでは、「期締め処理」を行い、決算を確定します。これで決算が確定して、前期分のデータ入力ができなくなります。
もしも決算作業期間に期締めをした後で修正が必要になったら、「期締め解除」を選択します。データが入力できる状態になるので、修正します。
3.翌期準備と留意点
会計システムを利用するときに留意したいのが、会計期間の指定です。決算業務が終わらないうちは前期の会計データを整理しますが、新たな期の入力をしたいことも出てきます。例えば図3のように、4月1日から3月31日を会計期間としている会社では、4月に入り期が変わっても、決算処理をしていることでしょう。
決算処理の整理をしつつ、新しい期のデータも入力していく必要が出てきます。
そこでSmileWorksの財務会計機能では、「翌期準備処理」を行うことで、翌期のデータ入力ができるようにしています。
SmileWorksの財務会計機能の場合は、設定画面から翌期準備処理を行わないと、翌期の入力は行えません。
また、期締め処理をせず、2会計期間の入力が可能になっている状態では、入力をしたい会計期間になっているかどうか注意なくてはなりません。
会計期間を確認し、必要に応じて切り替えて入力しましょう。
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